2005年07月18日
(27)海の底の逃走路
忘れられた村にて休息をとったトラッシュとイーチィは、兄と戦う運命に流されるトレミーを置いて、村を去ることに決めていた。
「わたし、がんばります。今までよりも、もっとがんばりますから・・・」
健気にトラッシュを元気付けるイーチィ。彼女もまた辛い想いを抱いているというのに。
翌日、トラッシュとトレミーはこっそりと部屋を抜けだし、村を後にする。
トレミーに気づかれないように。トレミーの部屋の前では、かすかな寝息が聞こえていた。泣き疲れて眠ってしまったのだろうか。
世話になったじいやに別れを告げ、東にある隠し通路を目指す。
「これでよかったんだよな、これで・・・」
雪がしんしんと降り注ぐ中を、2機だけのMSが立ち上がる。
そして出発しようとした時、背後から声が聞こえた。
「コラー! 待ちなさい!」
その声はトレミーだった。
トレミーがMSに乗って追ってきたのだ。
「他人の心配なんてガキのくせに10年早い、わたしは強い女なんだから!」
強がるトレミー。無理に元気を出そうと声を張り上げる姿が痛々しい。
「辛い、今だって涙があふれてくる、でもがんばるしかないじゃない!」
そう言って泣きじゃくるトレミー。
トラッシュもトレミーの辛い境遇を察知し、堪えることができずに泣き出してしまう。MSを操縦し、激戦を繰り広げたトラッシュとて、まだまだ子供なのだ。
「うう、ガベンジャーさん・・・」
イーチィも、ガベンジャーの死を思い出して泣き出した。3人は何かの堰が外れたように泣き始めた。
3人とも、辛く悲しいことを胸に秘めてそれぞれがんばってきたのだ。
「ごめんね、わたしだけじゃなく、みんな辛いのに、ごめんね・・・」
辛いのはトレミーだけじゃない。ガベンジャー達を失った仲間全員、辛いのだ。
トラッシュは母親のように慕っていた先生、兄弟のような仲間を殺され仇討ちに旅をしているし、イーチィは自分が誰かも分からず、正体の分からない「敵」に仲間同然のような扱いを受ける恐怖と戦っている。
全員、自分なりの決意を胸に、立ちはだかる運命と戦っているのだ。
3人は思い切り泣きながら、力を合わせてがんばることを誓った。3人は改めて一致団結し、海の向こうアメリカ大陸を目指す。
ユーラシア大陸からアメリカ大陸へわたる方法は、東の海岸に海底トンネルがあるという。
場所・エレベーターの動かし方・地形、それら地下通路の機能に精通しているトレミーを、トラッシュは疑問に思う。
「だってここは、わたしたちザース一族がアメリカから逃げてくるときに使った場所だもの」
かって東から逃げてきた通路を、今度はまた逆方向に逃げていく。皮肉なものね、とトレミーは笑った。
ダークモビル同盟の追っ手の状況は分からない。とにかく急ぐことが重要だった。
地下通路を先へ先へと進んでいると、背後から追いかけてくるMSがあった。
ガベンジャーの乗っていたMSだ! ガベンジャーは生きていたんだ!
しかしコクピットから聞こえてきた通信の声は別人だった。
「ガベンジャーという男に頼まれた。このMSを届けてくれと」
トレミーがMSに乗って追ってきたのだ。
「他人の心配なんてガキのくせに10年早い、わたしは強い女なんだから!」
強がるトレミー。無理に元気を出そうと声を張り上げる姿が痛々しい。
「辛い、今だって涙があふれてくる、でもがんばるしかないじゃない!」
そう言って泣きじゃくるトレミー。
トラッシュもトレミーの辛い境遇を察知し、堪えることができずに泣き出してしまう。MSを操縦し、激戦を繰り広げたトラッシュとて、まだまだ子供なのだ。
「うう、ガベンジャーさん・・・」
イーチィも、ガベンジャーの死を思い出して泣き出した。3人は何かの堰が外れたように泣き始めた。
3人とも、辛く悲しいことを胸に秘めてそれぞれがんばってきたのだ。
「ごめんね、わたしだけじゃなく、みんな辛いのに、ごめんね・・・」
辛いのはトレミーだけじゃない。ガベンジャー達を失った仲間全員、辛いのだ。
トラッシュは母親のように慕っていた先生、兄弟のような仲間を殺され仇討ちに旅をしているし、イーチィは自分が誰かも分からず、正体の分からない「敵」に仲間同然のような扱いを受ける恐怖と戦っている。
全員、自分なりの決意を胸に、立ちはだかる運命と戦っているのだ。
3人は思い切り泣きながら、力を合わせてがんばることを誓った。3人は改めて一致団結し、海の向こうアメリカ大陸を目指す。
ユーラシア大陸からアメリカ大陸へわたる方法は、東の海岸に海底トンネルがあるという。
場所・エレベーターの動かし方・地形、それら地下通路の機能に精通しているトレミーを、トラッシュは疑問に思う。
「だってここは、わたしたちザース一族がアメリカから逃げてくるときに使った場所だもの」
かって東から逃げてきた通路を、今度はまた逆方向に逃げていく。皮肉なものね、とトレミーは笑った。
ダークモビル同盟の追っ手の状況は分からない。とにかく急ぐことが重要だった。
地下通路を先へ先へと進んでいると、背後から追いかけてくるMSがあった。
ガベンジャーの乗っていたMSだ! ガベンジャーは生きていたんだ!
しかしコクピットから聞こえてきた通信の声は別人だった。
「ガベンジャーという男に頼まれた。このMSを届けてくれと」
Posted by ガノタ at 09:52│Comments(0)
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