2005年08月12日
(52)ザースの少女
上浮から接近する大きな影、サイコガンダムMA形態は戦闘態勢をとった。
その搭乗者が名乗ったラピスという名前に衝撃を受けるトレミー。
「本当にラピスなの? ねぇ答えて!」
「・・・誰だ? お前は」
「わたしよ、トレミー。トレミー・ザースよ」
怪訝な顔をするラピス。
「わたしのこと覚えてる? 昔よく一緒に遊んだよね」
「黙れ! なにを言ってるんだ、お前は」
ラピスの言葉はトレミーを直撃する。
「そんな名前のやつ、ザース家にはいない!」
サイコガンダムMAのすさまじい砲撃に圧倒されるトラッシュ。
攻撃されてもなお、ラピスに呼びかけようとするトレミー。
「トレミー、彼女はその、本当にトレミーの知り合いのラピスなの?」
「間違いない。ラピスよ。でも様子がおかしい」
ラピスがザース家の者なら、ネオザースに組するのも分かる。
しかし、幼い頃に遊んだというトレミーのことを忘れるものなのだろうか。それでなくても、トレミーはネオザース総帥ウラジの妹。その存在を忘れるということがありえるのか。
トレッシュは、ふとイーチィのことを思い出した。
イーチィは最初、記憶を失っていた。そしてタッカーは、イーチィの記憶を簡単に呼び起こさせていた。タッカーは記憶を操れるのではないか?
ラピスは記憶を消され、戦争に加担されているのかもしれない。トレミーのためにも、サイコガンダムのコクピットを傷つけないように戦うことを仲間に伝えるトラッシュ。
強力な砲撃能力を持つサイコガンダムMAは、手を抜いたら自分が危険になるようなレベルの強敵だ。しかしラピスはおそらくタッカーの犠牲者だ。これ以上悲しむ人を見たくない。だからトラッシュは、ラピスを救う為に全力で戦った。或いはサイコガンダムという的の大きい敵だからこそ、コクピット周辺を避けて攻撃できたのかもしれない。
「もうやめよう、あなたとは戦いたくないの」
もう何度目かのトレミーの呼びかけに、ラピスに徐々に変化が起きていた。
サイコガンダムを落とそうとしない戦い方。必死に呼びかけてくるトレミーという女。
ラピスは混乱していた。
「だまれ、おまえなんか知らない、知らないんだよ!」
「・・・わたしは覚えてる・・本当のラピスはとても優しい子」
「やめろやめろやめろ!」
サイコガンダムは、突如向きを変えると、山腹の向こうへと飛び去っていった。
空を飛ぶMAにどうすることもできないトラッシュとトレミー。
「大丈夫。ラピスも一緒に救い出そう・・・」
肩を落とすトレミーに、トラッシュは優しく言う。
あんな少女さえも戦争に利用するタッカー。
トラッシュの胸に、タッカーが許せない存在として刻まれつつあった。
■サイコガンダム (MRX-009)
買え!買ってしまえ~!
時代の変革?
『機動戦士Ζガンダム』に搭乗するニュータイプ専用可変モビルアーマー。
地球連邦軍に属するムラサメ研究所ではニュータイプの研究が進められていたが、その研究所で開発された生粋の試作機。MSの製造企業ではないため機体は巨大化し、運用にはパイロットに大きな精神的負担を強いる。巨大な機体を浮遊させるため、戦艦と同じくミノフスキークラフトを装備している。
また、もともと戦闘データを取得するための機体であるため、搭乗者の精神に作用し、凶暴化させ、強制的に戦闘を行わせるシステムが内蔵されている。
通常はモビルフォートレスと呼ばれる空中移動要塞型の形態をとっているが、ガンダム形態に変形が可能。巨大な機体に向かない格闘戦をすることもなく二本足形態に変形する必要性は皆無だが、これは連邦軍が「ガンダム」という象徴もしくはシンボルを信仰しているものだからという説がある。
パイロットは同ムラサメ研究所出身のフォウ・ムラサメ。強化人間として改造され記憶を奪われ、戦績で記憶を返すという条件で実戦投入された。ホンコン・シティにて敵であるエゥーゴのカミーユ・ビダンと心を通わせ、悲劇の結末を迎えることになる(10月劇場公開Zガンダム2で語られる)。
その機体効果は疑問だったが、グリプス戦役末期には後継機であるサイコガンダム・マーク2も登場した。
攻撃されてもなお、ラピスに呼びかけようとするトレミー。
「トレミー、彼女はその、本当にトレミーの知り合いのラピスなの?」
「間違いない。ラピスよ。でも様子がおかしい」
ラピスがザース家の者なら、ネオザースに組するのも分かる。
しかし、幼い頃に遊んだというトレミーのことを忘れるものなのだろうか。それでなくても、トレミーはネオザース総帥ウラジの妹。その存在を忘れるということがありえるのか。
トレッシュは、ふとイーチィのことを思い出した。
イーチィは最初、記憶を失っていた。そしてタッカーは、イーチィの記憶を簡単に呼び起こさせていた。タッカーは記憶を操れるのではないか?
ラピスは記憶を消され、戦争に加担されているのかもしれない。トレミーのためにも、サイコガンダムのコクピットを傷つけないように戦うことを仲間に伝えるトラッシュ。
強力な砲撃能力を持つサイコガンダムMAは、手を抜いたら自分が危険になるようなレベルの強敵だ。しかしラピスはおそらくタッカーの犠牲者だ。これ以上悲しむ人を見たくない。だからトラッシュは、ラピスを救う為に全力で戦った。或いはサイコガンダムという的の大きい敵だからこそ、コクピット周辺を避けて攻撃できたのかもしれない。
「もうやめよう、あなたとは戦いたくないの」
もう何度目かのトレミーの呼びかけに、ラピスに徐々に変化が起きていた。
サイコガンダムを落とそうとしない戦い方。必死に呼びかけてくるトレミーという女。
ラピスは混乱していた。
「だまれ、おまえなんか知らない、知らないんだよ!」
「・・・わたしは覚えてる・・本当のラピスはとても優しい子」
「やめろやめろやめろ!」
サイコガンダムは、突如向きを変えると、山腹の向こうへと飛び去っていった。
空を飛ぶMAにどうすることもできないトラッシュとトレミー。
「大丈夫。ラピスも一緒に救い出そう・・・」
肩を落とすトレミーに、トラッシュは優しく言う。
あんな少女さえも戦争に利用するタッカー。
トラッシュの胸に、タッカーが許せない存在として刻まれつつあった。
■サイコガンダム (MRX-009)
HG UNIVERSAL CENTURY 1/144 サイコガンダム MRX-009
posted with amazlet at 05.08.12
バンダイ
おすすめ度の平均:
でかい、かっこいい!買え!買ってしまえ~!
時代の変革?
『機動戦士Ζガンダム』に搭乗するニュータイプ専用可変モビルアーマー。
地球連邦軍に属するムラサメ研究所ではニュータイプの研究が進められていたが、その研究所で開発された生粋の試作機。MSの製造企業ではないため機体は巨大化し、運用にはパイロットに大きな精神的負担を強いる。巨大な機体を浮遊させるため、戦艦と同じくミノフスキークラフトを装備している。
また、もともと戦闘データを取得するための機体であるため、搭乗者の精神に作用し、凶暴化させ、強制的に戦闘を行わせるシステムが内蔵されている。
通常はモビルフォートレスと呼ばれる空中移動要塞型の形態をとっているが、ガンダム形態に変形が可能。巨大な機体に向かない格闘戦をすることもなく二本足形態に変形する必要性は皆無だが、これは連邦軍が「ガンダム」という象徴もしくはシンボルを信仰しているものだからという説がある。
パイロットは同ムラサメ研究所出身のフォウ・ムラサメ。強化人間として改造され記憶を奪われ、戦績で記憶を返すという条件で実戦投入された。ホンコン・シティにて敵であるエゥーゴのカミーユ・ビダンと心を通わせ、悲劇の結末を迎えることになる(10月劇場公開Zガンダム2で語られる)。
その機体効果は疑問だったが、グリプス戦役末期には後継機であるサイコガンダム・マーク2も登場した。
Posted by ガノタ at 09:26│Comments(0)
│ガンダム トゥルーオデッセイ ネタばれプレイ日記
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