(88)マスターガンダムとの死闘
イーチィの選んだ答え。
人間と共に生き、タッカーを滅ぼすこと。
「残念だよ・・・キミとは戦いたくなかった。だが、ボクの邪魔をするならキミを活かしておくことはできない!」
マスターガンダムの双拳に暗黒の気が集い始める。
「フフフ・・・ボクを倒さないと、大破壊がはじまってしまうよ!」
自信に溢れた声を発し、マスターガンダムの一撃が繰り出される。
・・・
・・・・・・
どれほどの時間が経ったか分からない。
その間何をしていたかも分からない。
気がつくと、トラッシュのビームサーベルはタッカーのマスターガンダムを貫いていた。
結末は、あっけなくついた。
「くっ、このボクが人間ごときに・・・」
よろめきながら後ずさるタッカーは、苦悶の顔を浮かべた。
そして相手を甘く見ていた事への悔い。
無念な表情は、やがて爆発の炎の中に消える。
「うわわわわあああああっ!」
動力を失い、倒れ伏すタッカーのマスターガンダム。
トラッシュ達は、それを呆然と見つめていた。
やがて実感が確信へと変わる。
フリッツが奇声を上げた。
「勝った! 勝ったぜ! 俺達が勝ったんだ!」
「ああ! ついに終わったんだな・・・」
「・・・トラッシュさん! ダマされないで!」
歓声を上げる仲間に、イーチィがぴしゃりと制した。
「気配を・・・感じます。タッカーは生きています!」
関連記事